
38 (1) シューマン 「子供のためのアルバム」 2024-02-10
#182 グラナドス アンダルーサ(2)
グラナド作曲アンダルーサの2回目は2ページ目をみて行きます。 e-mollの和音から成るフレーズが3段目でG-durに転調してemollに戻ります。 最後G♯一音で長調に変わる瞬間は光るようにブレーキをかけて強調します。 新しい勇ましいffのフレーズは手首をUPーDOWN(アクセント)させて。 1,2-3とカウントしながらリズムも強弱と共に手首の上げ下げで感覚的に掴みます。 鍵盤を見なくても和音がつかめるように場所を把握しましょう。 ペダル(足)は指と一緒にUPーDOWNの動きでアクセントを強調します。スペインのフラメンコ、カスタネットやギターなどをイメージして肩から大きな動きで。 H音のバスは響かせレガートでも良いでしょう。2拍子→3拍子に変化するヘミオラも意識しましょう。 スペインの音階は短2度で始まるのが特徴です。 スペイン風な和声進行のパターンを覚えなくても雰囲気をよく味わって。 大幅な強弱ととても自由なタイミングで表すとわかりやすく味わい易いです。 繊細な部分はritで消えるように。アチャカトゥーラもおとなしめに。
続きを見る »05 Mozart-Sonata 2024-02-06
#181 グラナドス アンダルーサ(1)
前回までスカルラッティのソナタの中にはスペインの影響が聴こえました。 今週はスペイン人作曲家グラナドスのスペイン舞曲からアンダルーサを学びます。19世紀末、ロマン派の後の時代の作品です。ヨーロッパからみたスペインはアフリカに近くイスラム文化の影響を受けた異国情緒の豊かな南の国です。 左伴奏部のアチャカトゥーラ(噛む)=短前打音は2音をほとんど同時に鋭い音で。 カスタネットなど打楽器を意識します。力強さと柔らかい歌が交互に現れます。 リズムをゆっくり丁寧にペダルなしで練習して拍感を掴みましょう。短前打音は指を独立させて弾くより手首をひねって勢いを使います。メロディはよく歌って。 弱拍に鋭いアクセントがつくと民族的な風合いに。右手の重音はリズムを取って。 ペダルは使わずに左手のバスを指で長めに残して。ループ練習を繰り返し全体をバランスよく改善して行きましょう。スペイン調の和声進行は分析して確かめます。 転調はルバートをかけて、フォルテ/クレッシェンド/アクセントを意識して。 リズムは左手は1指の裏拍を大切に、旋律は1拍目と4拍目にアクセントを感じて。 次は左右が逆転します。アクセントをコントロールしながらゆっくりと練習して、少しづつテンポアップして行き、仕上げにペダルを加えます。余裕があれば更に速いテンポでスペインらしさの溢れるアンダルーサを楽しく弾いてみましょう。
続きを見る »37 シューマン 「子供のためのアルバム」 2024-01-27
#180 スカルラッティ ソナタ ホ長調 K.380(3)
前回に引き続きスカルラッティのソナタを3-4ページを学びましょう。 ここでまた雰囲気が変わって曲が盛り上がって行きます。馬の足音と素敵な和音始まったオープニング→軍隊風の行進リズムの後、面白く展開して行きます。 その一つとして2段目に♯g-a-♯h-♯c-♯d-eとスペイン風な音階を取り入れています。 異国風で民族調な香りの後は興味深い和声進行が展開し→クラシカルに戻ります。 今回ポロネーズは品のある3拍目のアクセントよりsfで強めに強調します。トリルはバロック期なので上のd音から始めると不協和音で拍が強調され劇的な味わいです。 フラメンコのような和音はアルペジオで火の情熱のスペイン舞踊を表して。他国と比較するとスペインの文化はアフリカの影響で荒々しさも持っています。ナポリ生まれでスペインやポルトガル拠点に活動したスカルラッティならではのイタリアの洗練とスペイン風の情熱を感じましょう。和声的な部分は歌える指使いで。 必要ならスライドさせて旋律的に歌わせることに集中して。5-4-5など不自然な指使いは柔らかい身体の動きでカバーします。柔軟な動きでリズムも良くなります。 ソプラノを際立たせるためにアルトは押さえるバランスで。長いトリルは朗々と。次のトリルは短めに。同じフレーズは強弱を変化させましょう。ホルンのテーマは大切なメッセージを意味します。エンディングは最後の音の長さ、余韻も丁寧に。 ホロヴィッツも弾いていた音楽的に盛り沢山な名作です。弾いて録音したものを是非聴かせて下さい。
続きを見る »04 Mozart-Sonata 2024-01-23
モーツァルト ソナタ第7番 KV309 (2)
モーツァルトの全ソナタ第1番~第18番の遅い楽章のピアノ奏法を勉強しましょう。 1つのソナタの遅い楽章を2つのビデオ(前半-後半)に分けます。 毎月の第1週と第3週の火曜日にビデオを公開します。
続きを見る »#179 スカルラッティ ソナタ ホ長調 K.380(2)
前回に引き続きスカルラッティのソナタを2ページ目から学びましょう。 雰囲気が変わって馬も軍隊風の行進、ポロネーズのようなリズムになります。 スタッカートは引っ張りレガートは押して弾きます。3拍目にアクセントを感じて。 ここでペダルを踏み替えに注意してその先の歌うメロディーでたっぷり使います。 チェンバロ奏法でよくある細かいアーティキュレーションは2音を一つの動きで。 速く弾けばほとんどレガートに聴こえます。欧州で伝統的に馬車やホルンの音や軍隊を表す五度音程が多い曲です。そこからイメージを得て作品に向いましょう。 力強い五度に対して四度や六度音程の上のメロディーはスムーズで優しく歌って。 16分音符は急がずに逆にゆったりと。トリルは余裕を持って拍の前からタイの音の長さまで。長いトリルは手を柔軟に鍵盤上を上に向かって移動しながら弾きます。 強弱と合わせることも可能です。その後のトリルは短く拍の前に後打音と繋げて。 締めのホルンはアクセントをつけて勇ましく。同じフレーズの2回目は強弱も変化させます。古典の曲は指のアーティキュレーションと同時にイメージも膨らませて音楽的なアプローチ持って表現しましょう。
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