#255 ドビュッシー 「帆」(4)

今回は「帆」の最終回、4ページ目を見て行きます。 このページは船の音→グリッサンドのような動きで始まります。 船は重く、グリッサンドは手を回し始めの音長め。その上に全音階の風。 風の元のテーマ、カモメ、水(波)が同時に出てきます。グリッサンドの上で ドミだけ残しペダルを一度離し、再度踏んで響きを残します。 神秘的かつリズミカルを意識して。アジアンな五音階は異国の香りです。 リズムに集中し1234と8分音符で数えながらペダルなしの練習も効果的。 曲の冒頭と同様、硬いリズムにならないで横の動きを滑らかに意識。 余裕があればリズムに動きや抑揚を感じられると更に良いでしょう。 4ページ目グリッサンド風以降は中華風からフランスの雰囲気に戻ります。 波の動きのように左から右→左から右とスムーズなバトンタッチの要領で。 波の始めと最後の音を少し強調しましょう。 左手はバスの船は重い腕でdown、交差した上部の風はupと弾きわけて。 頭でタッチを考えずに空の音を出したい時に自然にupなるのが理想です。 ペダルが濁らないような工夫された難解な指使いの表示は従わなくても可。 上のメロディーは左右の手でやさしく丁寧に出しましょう。 和音はキラキラとした響きを下から上のタッチを使ってはじくように。 最後はテーマを少し思い出すように柔らかく強すぎずに主張して。 一番最後のグリッサンドはゆっくりritで弾くときれいです。 重力のない全音階は宇宙の中で浮遊しているように感じられます。 音を層で考え絵を描くように響きを作ることを心がけましょう。

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#254 ドビュッシー 「帆」(3)

今回は少し動きの出る3ページ目を見て行きます。 バスの船、左手の水、右手の風(空)が合わさって五音階の部分へ進みます。 1段目serrez テンポ早め→遅→ 動きを持って→急いで→遅く→ゆっくり。 急ぐ時コントロールしながら転ばないように。部分的に見てきます。 前の段は3つの層、全音階の風のテーマは浮かんで重力のないのが特徴です。 クレッシェンドはその度にpに戻って。左手の水を強調しましょう。 練習はペダルなしで音を離してリズムを意識しながら練習しましょう。 五音階=全黒鍵=ペンタトニックスケールは中国、アジアンな香りです。 音階の弾き方は右→左→右。右を弾いている間に左を準備、左も同様に。 準備をすることでリレーのバトンのように滑らかに繋ぎましょう。 手は回して左右の受け渡しをスムーズにできるよう手の角度も工夫します。 Cedezで時間を使って手首を柔らかくしテンポも意識。次の部分も同様に。 音階の難所は周辺の音を減らし確実に弾き後から1音づつ音の数を増やして。 先に弾く鍵盤をよく見て身体は音階と一緒に動きfで勢いをつけて練習。 オクターブはアジアの打楽器ガムランをイメージして上から叩くように。 4段目tres retenuは遅く神秘的に。冒頭のフランスの響きから船はアジアへ移りました。

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#253 ドビュッシー 「帆」(2)

ドビュッシーの「帆」の2回目は2ページ目を見ていきましょう。 真ん中の層は水、風が上に乗って、下は同じタイミングで船の汽笛。 3つの層を全て合わせて弾く事は絵を描く事に似ています。 真ん中の層=水の音がレミファ♯ソ♯ラ♭シ♭ドレミ…と全音階を描いています。 次は上の層=空を強調してみます。空と水の船のバランスをよく聴いて。 3つの層を単独で弾いたり合わせたりしながらそれぞれを聴き分けるます。 まずペダル無しでリズムを細かく数えますが最終的には柔軟に弾きます。 慣れたらペダル入れて大きな4拍でリズムを取りましょう。 2段目からテンポをupしながら特に「水」の中間層に集中して追って行きます。 テンポと動きに勢いを加えて3層のキャラクターの区別を更に大きくつけて。 ドビュッシーの楽譜は時々3段に分かれて各々の層が分かりやすくなっています。 右の伴奏、次は下の声部を加えて。3声全てを弾かずとも美しく聴こえるように。 右手は上の旋律の出し方はテヌートに注意しながら聴きましょう。

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#252 ドビュッシー 「帆」(1)

今日からドビュッシーの作品を4回に渡って見ていきます。 響きの作り方、音の考え方、音の層を作ることなど学んでいきましょう。 ドビュッシーの前奏曲には全てタイトルが曲の終わりについています。 イメージを限定しない為ですが今回はあえて「帆」を考えながら学びます。 船、水、空(鳥)と3つの層で音楽を考えます。例えば2段目のバスは船。 故郷アムステルダムの霧の運河に響く神秘的な汽笛の音のイメージです。 真ん中の層のスムーズなオクターブや和音は水。この2つの層を聞きます。 一番上の層は空、鴎、風。空間に音で絵を描くようなイメージで弾きます。 平面ではなく3層から成る音楽をオーケストラの様に立体的な響きを作って。 奏法的には下の層は重く、真中は回して、上の層は下から上に勢いをつけて。 下から上は鍵盤から立ち上がる、鍵盤から跳ねる感覚でクリアな音なります。 表示通りにテンポは中くらい、リズムを硬く感じないで、優しいタッチで。 全音階はI、IV、V等和音の機能がないので音楽の重力のない浮遊音階です。 練習ではまずペダルなしで8分音符を感じてリズムを感覚で掴みます。 次の段階はタッチに集中して急がずに風、船、水、鴎と層を意識します。 美しく弾こうとせず雰囲気を作る、音で絵を描く、響きを作る事に集中して。 重音の指使いは35-35-24-13-12 25-13。8部音符でリズムを刻みます。 テンポは始めはゆっくり、余裕が出てきたら流れを感じられる速さで弾いてみましょう。

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