#171 ベートーヴェン ソナタ「悲愴」 第1楽章 (4)

「悲愴ソナタ」のレッスン最終回は第1楽章の展開部をみて行きましょう。 第一テーマは前の部分から続く左手のトレモロの上に右手の和音は重さをのせて。 左右とも脱力しフレーズ頭はゆっくり入って加速する自然なタイミングを大切に。 手の角度は手首がいつも鍵盤と平行になるように注意しましょう。fのあとのpのオクターブはとても軽く。右のトレモロは鍵盤から指を離さずにp~ppで左は重さをキープして力は使わずに。自然なブレーキを掛けながら面白味あるタイミングで。 トレモロのような縦の動きも旋律的に弾くことが大切です。ペダルも使って。 拍頭が旋律になっているフレーズは逆にノーペダルで指レガートします。トリルは均等ではなく最初の音を長く伸ばすようなイメージのリズムで入れましょう。 左右がずれないように手の動きも合わせます。再現部の前の右手のソロは提示部の第2テーマを思い出し力や指の独立に頼らずに一定の重さを載せた手を回しながら。 手の動きに沿って拍毎に自然なアクセントつけると弾き易くなります。

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モーツァルト ソナタ第6番 KV284 (1)

モーツァルトの全ソナタ第1番~第18番の遅い楽章のピアノ奏法を勉強しましょう。 1つのソナタの遅い楽章を2つのビデオ(前半-後半)に分けます。 毎月の第1週と第3週の火曜日にビデオを公開します。

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#170 ベートーヴェン ソナタ「悲愴」 第1楽章 (3)

「悲愴ソナタ」第1楽章のレッスン3回目は提示部の第2テーマからです。 前回メトロノーム=92で練習しました。今回引続き練習ポイントを見てみます。 技術的に難易度の高い左右の手の交差の部分は楽にする為に先に身体を傾けます。 動きを先取りすることで手の移動をサポートします。身体を直立したままだと手首のよい角度が取りにくいので注意しましょう。タッチはなるべくレガートを意識。 交差や戻る動きにかかる時間は無理に急かさないで逆に柔軟なタイミングで。 装飾音は拍に合わせて呼吸感を大切に、落とすように弾いても良いでしょう。 トレモロ型の八分音符の連続は軽く弾いてメロディーやバスとの差をつけて。 メロディーとバスは重さを載せ、それ以外は引っ張って異なるタッチを意識。 練習の最初から全ての音をしっかり弾くのではなくでなく力の配分を考えながら。 メロディーとバスが離れて行く場所は手を回す動きで。古典らしい伴奏の上の最後の細かい旋律は一音ずつ分離させずに手首を回しながらレガートで。段々伴奏とずれて行かないよう拍を合わせ重さと回転の動きを組み合わせて弾きましょう。

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