金曜日, 2024/03/29 10:19

Louis

#170 ベートーヴェン ソナタ「悲愴」 第1楽章 (3)

「悲愴ソナタ」第1楽章のレッスン3回目は提示部の第2テーマからです。 前回メトロノーム=92で練習しました。今回引続き練習ポイントを見てみます。 技術的に難易度の高い左右の手の交差の部分は楽にする為に先に身体を傾けます。 動きを先取りすることで手の移動をサポートします。身体を直立したままだと手首のよい角度が取りにくいので注意しましょう。タッチはなるべくレガートを意識。 交差や戻る動きにかかる時間は無理に急かさないで逆に柔軟なタイミングで。 装飾音は拍に合わせて呼吸感を大切に、落とすように弾いても良いでしょう。 トレモロ型の八分音符の連続は軽く弾いてメロディーやバスとの差をつけて。 メロディーとバスは重さを載せ、それ以外は引っ張って異なるタッチを意識。 練習の最初から全ての音をしっかり弾くのではなくでなく力の配分を考えながら。 メロディーとバスが離れて行く場所は手を回す動きで。古典らしい伴奏の上の最後の細かい旋律は一音ずつ分離させずに手首を回しながらレガートで。段々伴奏とずれて行かないよう拍を合わせ重さと回転の動きを組み合わせて弾きましょう。

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#169 ベートーヴェン ソナタ「悲愴」 第1楽章 (2)

今回は提示部の第1テーマのレッスンです。 左のトレモロなど技術的に難易度の高い部分を脱力の観点から見てみましょう。 表面だけでなく手に重さを掛けて鍵盤の深くに入るようにゆっくり練習します。 機械的にならないようテンポを少し伸縮させ自然なタイミングで固まらない様に。 ペダルも繋ぐ程度に最小限に使います。テンポはM=92~慣れたら120~140で。 リズムは右手でリードし、左は頑固にならず右手に沿って行きます。 下降するパッセージは右と左を交互に使うとテンポを上げた時も弾きやすいです。 ドライになり過ぎないようペダルも少し入れましょう。主題の後半は特に全音符のタイミングに拘って。cresc.は左も盛り上げ最後に向かってdim.とrit.して第2テーマへの心地よい入口を作りましょう。

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#168 ベートーヴェン ソナタ「悲愴」 第1楽章 (1)

4回に分けて「悲愴ソナタ」第1楽章を見ていく一回目は1ページ目のレッスンです。 さすがベートーヴェン、ドラマティックな前奏部もインパクトのある入口です。 Graveは濃く重たく、確かな存在感で始まります。 リズムを失わないよう16分音符でカウントしてタイミングに気をつけて。 3拍目に向うクレッシェンドは背中から前屈して圧力を鍵盤に伝えます。 フォルテの和音の減衰するのをよく聴いて、同音量で次のフレーズを始めます。 sfは強めに。sfも1回目から3回目に掛けてクレッシェンドさせ曲を盛り上げます。 4小節目の下降音階は4拍に分けますが、4拍目に入る音符が多いので美しくritで。 ペダルは基本細かく踏み替え音を繋ぐ為に使い前の響き持ち越さないように。 現代の楽器は当時の物に比べて響きが長く残るので特にペダルには注意します。 休符やスタッカートはノーペダルで強調させましょう。 3段目は悲しみを語るようにため息の音型も意識して。ffは強さより、弾むように。これを繰り返しながらクレッシェンドして行きます。5段目もカウントに注意して。 最後の長い下降音階は指使いに工夫し、数えながら小さなグループに区切ります。 仕上げはペダルを入れて、最終的には拍を数えることから自由になりますが、流れてしまわないようにまずはリズムを意識して練習しましょう。

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モーツァルト ソナタ第5番 KV283 (2)

モーツァルトの全ソナタ第1番~第18番の遅い楽章のピアノ奏法を勉強しましょう。 1つのソナタの遅い楽章を2つのビデオ(前半-後半)に分けます。 毎月の第1週と第3週の火曜日にビデオを公開します。

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