土曜日, 2024/04/20 3:42

Louis

#176 ブラームス 間奏曲 Op.119-1 (2)

2回目は転調して音楽的に盛り上がる中間部をみて行きましょう。(B) 中間部は情熱、優しさ、悲しみと様々な感情が現れ一つの物語になっています。 前回(A)の辛い現実がBでは好きな人への想い出から思わず情熱と悲しみが溢れ出し次の展開では悲しみを受け入れているという深い感情です。音で表現するには同じフォルテでも深みのある音色で音楽を「語り」ましょう。 裏拍にメロディーが来たり、ヘミオラ(2拍子だった6拍が3拍子になる、又は逆)も現れるので常に拍を感じていることが大切です。左手は音をグループで意識したポジションで移動すれば無駄な動きがなく技術が安定します。右手は2つの音を使った動機で希望が表されます。真ん中の三度の重音を残して良いバランスで。 左手のクレッシェンドは全ての音をfで弾かずテヌートのバス以外は加減します。 不況和音はいいバランスで強調して「痛み」を表現します。 同じフレーズの2回目はアルトを出しますがソプラノも後ろで滑らかに歌わせます。 大きなcresc.はソプラノは高い音と同時にバスを音量とタイミングで強調しますがいつも客観的な耳でバランスをよく聴いて。徐々にリズムが落ちつくと共に音楽もdecとritで自然に落ち着いて中間部が終わります。

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#175 ブラームス 間奏曲 Op.119-1 (1)

タッチ、響きの作り方、バランス、細かい表現やタイミング等を3回で学びます。 今回はドイツロマン派らしい重苦しく暗い色調のA部(3段目まで)を見てみます。 ソプラノのテーマは重さを載せて回し2つの音を繋ぎます。2音目の後すぐ脱力。 内声の部分は鍵盤を撫でる/。引っ張る奏法で。スタッカートで練習→レガートで。タッチの違いを意識しましょう。レガートのソプラノをよく聴いて16分音符は軽い重さを乗せます。常に美しい響きを耳で確かめながら。繊細な内声のデュエットはレガートでソプラノとのバランスも意識して左手を使ったり、ペダルの踏み替えを工夫しましょう。 ロマン派の音楽はルバートを感じて趣味よいタイミングでテンポを伸縮させて。 クレッシェンドは時間をかけて広げましょう。 動機の付点リズムは「希望」を表します。左右で掛け合う所は気持ちの高まりを感じて表現しましょう。

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#174 ラヴェル ソナチネ 第2楽章 (3)

ラヴェルのソナチネ2楽章のレッスンの最終回は後半を見て行きましょう。 テーマが戻ってくる所はテンポをキープしつつcrecとdimでフランス風に。 左手のドビュッシー風の和音や一音で変化する雰囲気など、前半とよく聴き比べて音楽の方向が変わって行くのを確かめます。Des=cisと同じ音ですが落ち着いたDes-dur対し明るめのcis-mollの調性を理解して表現します。アクセントは鐘をイメージして。鐘は時計でもあり、ラヴェルが見た過去のバロック時代の幻想からの目覚めの合図と捉えて。鐘の音=cisの強弱やタッチを意識して右手は少し小さく。ppで保持する音が多く難しい箇所はタイミングをたっぷり取って。 ペダルを使わずにスムーズに繋がる指使いを探しながら練習しましょう。 最後のバスのDes音は立派に鳴らし、ペダルも工夫しながら貴族的かつオープンなエンディングに導きましょう。

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#173 ラヴェル ソナチネ 第2楽章 (2)

ラヴェルのソナチネ2楽章2回目は5段目以降テーマが戻るまで見て行きましょう。 en dehorsは左手メロディーを聴かせ、アルペジオはハープのように弾きます。 右は伴奏になるので控えめに。左右の良いバランスの為にペダルを離す事が大切。 ここは自然にテンポはUPして行って→ffでは溜めて大きくrall.しましょう。 左の旋律は音が切れないよう手首を回して音をつなぎ、fーffは重さを加えて。 ハープ左手はバスは重く、アルペジオは手を回します。次のplus lentは幻想的に。 右は鍵盤を撫でるタッチで、ペダルは長く使ってきれいに音を混ぜましょう。 ロマン派の作品ではないのであえてルバートで遅くならない事を意識してテンポをキープしつつテーマに戻ります。 回す、重さを載せる、撫でるなど様々な技術を駆使して表現すべき箇所です。 ペダルも細かいタイミングを考えよく聴きながらバランスを作りましょう。

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モーツァルト ソナタ第6番 KV284 (2)

モーツァルトの全ソナタ第1番~第18番の遅い楽章のピアノ奏法を勉強しましょう。 1つのソナタの遅い楽章を2つのビデオ(前半-後半)に分けます。 毎月の第1週と第3週の火曜日にビデオを公開します。

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