土曜日, 2024/05/04 1:11

#174 ラヴェル ソナチネ 第2楽章 (3)

ラヴェルのソナチネ2楽章のレッスンの最終回は後半を見て行きましょう。 テーマが戻ってくる所はテンポをキープしつつcrecとdimでフランス風に。 左手のドビュッシー風の和音や一音で変化する雰囲気など、前半とよく聴き比べて音楽の方向が変わって行くのを確かめます。Des=cisと同じ音ですが落ち着いたDes-dur対し明るめのcis-mollの調性を理解して表現します。アクセントは鐘をイメージして。鐘は時計でもあり、ラヴェルが見た過去のバロック時代の幻想からの目覚めの合図と捉えて。鐘の音=cisの強弱やタッチを意識して右手は少し小さく。ppで保持する音が多く難しい箇所はタイミングをたっぷり取って。 ペダルを使わずにスムーズに繋がる指使いを探しながら練習しましょう。 最後のバスのDes音は立派に鳴らし、ペダルも工夫しながら貴族的かつオープンなエンディングに導きましょう。

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#173 ラヴェル ソナチネ 第2楽章 (2)

ラヴェルのソナチネ2楽章2回目は5段目以降テーマが戻るまで見て行きましょう。 en dehorsは左手メロディーを聴かせ、アルペジオはハープのように弾きます。 右は伴奏になるので控えめに。左右の良いバランスの為にペダルを離す事が大切。 ここは自然にテンポはUPして行って→ffでは溜めて大きくrall.しましょう。 左の旋律は音が切れないよう手首を回して音をつなぎ、fーffは重さを加えて。 ハープ左手はバスは重く、アルペジオは手を回します。次のplus lentは幻想的に。 右は鍵盤を撫でるタッチで、ペダルは長く使ってきれいに音を混ぜましょう。 ロマン派の作品ではないのであえてルバートで遅くならない事を意識してテンポをキープしつつテーマに戻ります。 回す、重さを載せる、撫でるなど様々な技術を駆使して表現すべき箇所です。 ペダルも細かいタイミングを考えよく聴きながらバランスを作りましょう。

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モーツァルト ソナタ第6番 KV284 (2)

モーツァルトの全ソナタ第1番~第18番の遅い楽章のピアノ奏法を勉強しましょう。 1つのソナタの遅い楽章を2つのビデオ(前半-後半)に分けます。 毎月の第1週と第3週の火曜日にビデオを公開します。

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#172 ラヴェル ソナチネ 第2楽章 (1)

ラヴェルのソナチネ2楽章を3回に分けて細かくレッスンします。 貴族的な香りの洒落た作品はバロック時代の舞曲「メヌエット」風なテンポで。 モダンな和声の感じ方やリズムも時代を意識して繊細で上品に仕上げましょう。 アクセントを2拍目や3拍目に、拍を微妙にずらしたりフランス風を意識します。 レガートやアクセントなどフレージングの細かい指示を良く見ながら「離す・回転する・載せる」等の手や手首の動きを考えて行きましょう。 右手はソプラノのメロディーを歌って、同時に1-2-3指のハーモニーは軽く。 3段目装飾音は速めに脱力で入れますがそれぞれの音は分離して聴こえる丁寧さで。 和音が変化する所はルバートを感じながら。左オクターブは響かせると良いです。新しい和音で始まるフレーズの入口は自然に時間を取って、撫でるタッチを使って冒頭の舞曲風とは異なる幻想的な雰囲気を作りましょう。

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#171 ベートーヴェン ソナタ「悲愴」 第1楽章 (4)

「悲愴ソナタ」のレッスン最終回は第1楽章の展開部をみて行きましょう。 第一テーマは前の部分から続く左手のトレモロの上に右手の和音は重さをのせて。 左右とも脱力しフレーズ頭はゆっくり入って加速する自然なタイミングを大切に。 手の角度は手首がいつも鍵盤と平行になるように注意しましょう。fのあとのpのオクターブはとても軽く。右のトレモロは鍵盤から指を離さずにp~ppで左は重さをキープして力は使わずに。自然なブレーキを掛けながら面白味あるタイミングで。 トレモロのような縦の動きも旋律的に弾くことが大切です。ペダルも使って。 拍頭が旋律になっているフレーズは逆にノーペダルで指レガートします。トリルは均等ではなく最初の音を長く伸ばすようなイメージのリズムで入れましょう。 左右がずれないように手の動きも合わせます。再現部の前の右手のソロは提示部の第2テーマを思い出し力や指の独立に頼らずに一定の重さを載せた手を回しながら。 手の動きに沿って拍毎に自然なアクセントつけると弾き易くなります。

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