#224 チャイコフスキー「四季」より1月

チャイコフスキーの四季から素敵な「1月」を4回に分けて見て行きます。 12曲それぞれに小さな詩がついていますが1月はプーシキンによるソネット。 厳しい冬だからこそ暖かさ=幸せが感じられるように弾きましょう。 暖かい雰囲気のために柔らかい音色を作る「なでる」タッチを使います。 曲のイメージやトーン、「言葉」をつかむことが大切です。 ロシア音楽では流れがフレーズの最後に向かって行くことを意識します。 例えば2小節目のeーcにを大事に。強弱より気持を盛り上げて行く感覚で。 頭で理解して弾くより感覚的に捉えられると良いでしょう。 レガートが多い中のノンレガート、スラーの間も小さなブレスを感じ明るく。 フレーズ始めのf音などは長めに取れば温かさが表現できます。 休符は一瞬ペダルを離して。細かく使って踏み替えを意識しましょう。 3段目poco piu forteで少し大きく、次は対照的にp、3回目はルバートで。 4段目は次回見ますが、ゆっくりと速くを組合わせて動きを作り出します。 モーツァルトと言えばオペラ。チャイコフスキーと言えばバレエです。 バレエの中の動きや表現、舞踏の要素で出来た音楽と理解しましょう。

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#223 C.P.E.バッハ 「ロンド」(3)

エンディングは左手がドラマチックに展開します。 アルペジオと右手のターンのような旋律を経てテーマに戻ります。 個性が強めの左の不協和音は勇気を持って強調しましょう。 引っ張って弾く可愛らしいデクレッシェンドと重さを乗せて弾く劇的なクレッシェンドの対比を感じて。重さを感じながら弾く場所は音を切るようにひとつづつ意識。 35指から→23指でトリル→15へ。最後はdimの方向です。 バロック時代の作品らしく最後の和音はアルペジオで終わるのも可能です。 シンプルで分かりやすい表現の曲です。テーマが戻る所は思い出すようなロマンティックなトーンで弾いてみましょう。

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#222 C.P.E.バッハ 「ロンド」(2)

CPEバッハ作曲h-mollソナタ最終楽章のビューロー編曲版です。 バロックの響きの中に多くの装飾音など古典風の要素が聴こえます。 b moll→Gフォルテ→e少し音量を減らして和声の変化を表します。 短い動機を音を変えて進行するセクエンツ(反復進行)が聞こえます。 左手の和音も5度進行でポップスなどにもよく使われる手法です。 emollのp(-)でテンポが落ちているので次のフレーズでテンポup。 トリルは2-3指が簡単。ritして→a tempoでテーマに戻ります。 左手のフレーズは<>が大切。右メロディーはきれいに歌って。 左手の不協和音の悲しい気分を味わって、次のstringendoに向かって。 accelerandoはテンポupですがここは音楽の緊張感に集中します。 クライマックスのフォルテは手に重さを乗せて弾きましょう。

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