水曜日, 2024/04/24 10:10

レッスンビデオ

#121 モンポウ 「歌」第6番

今回は美しい「歌(シャンソン)」の部分を見てみます。 フィーリング、自分のタイミングを大切にルバートで弾きましょう。 最初の和音はアルペジオで。ピアノを押して回す奏法で深い響きを作ります。 強弱はクレッシェンド、デクレッシェンドを細かく、拍は自由に感じます。 最後のppの薄い/細い音は鍵盤を撫でるように、押して出す太い音と対照的に。 ペダルは濁らないように踏み替えます。 リズムなど細かいこと集中するよりも曲の雰囲気を味わいましょう。

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#120 メンデルスゾーン「デュエット」③

今日は曲の最後の部分を見て行きます。 2人のデュエットは苦難を乗り越えて一緒に幸せに向かいます。 前回のテンションのあるフォルテとは対照的にリラックスした響きのフォルテで。 練習では伴奏は軽く、次の段階でペダルを入れて厚みを出します。 中間部のそれぞれの会話は同じフレーズのデュエット(ユニゾン)に変わります。 レガートでも力が入らないようにいつも脱力を意識します。 強弱は波を作って、全てフォルテならないように注意しましょう。 大切な音は聴く時間を取って、待ってから弾くとロマン派の味わいが増します。 コーダの右手山型の16部音符は山の頂点で時間を取りましょう。 左はゆったりと、ソプラノのコーラスは歌って。 右の最後のフレーズは指をスライドさせてレガートで段々ゆっくりと。

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#119 メンデルスゾーン「デュエット」②

幸せな2人のデュエットに少し不安の影が刺す場面から見てみましょう。 悲しみ(ソプラノ)や説得(テノール)など、前回レッスンした部分よりも フレーズが短く、2声の絡みが感情の起伏のある会話に聴こえます。 ルバートのあと必ずテンポに戻るのを繰り返して感情の波を表しましょう V →Iの和音で落ち着くべき所、VIで意外な解決へ導く偽終止は音色を変化させて。 レガートは手をスライドさせ強弱は鍵盤に載せる手の重さでコントロールします。 情熱や不安定な気分をテンポルバートで表してみましょう。 内声と和声の変化を良く聴いてクレッシェンドしながら始めのテーマに向かいます

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#118 メンデルスゾーン「デュエット」①

3回に分けて曲を見て行きます。楽譜の書込みは参考程度に考えましょう。 (左)伴奏を軽いスタッカート/(右)メロディは強いレガートで左右差をつけて練習。 次のステップでは強弱とタイミングを考えます。メロディーは指でレガート。 ペダルは耳でチェックしながらこまめに踏み替えます。 ゆっくりになったテンポもすぐ元にもどれるよう、上手く伸び縮みさせて。 sf(スフォルツァンド)は音を大切に弾きます。 mfの深い響きは腕を使った重いタッチで、ソプラノの軽やかな音色と対照的に。 ソプラノとアルトのデュエット以外の声部も時には拾って強調してみましょう。

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#117 ヒナステラ「優雅な乙女の踊り」②

アルゼンチンの作曲家ヒナステラの曲の後半です。 右手の音は複雑な響きですが、4度・5度・8度からできた和音は平行に動くので 音程をキープした手の形を固定して大きなジャンプも手ごと移動させます。 歌うことも忘れずに。 フォルテシモでペダルが入るところはよく響きに集中します。 タイミングを利用してフォルテを更に強調できると良いでしょう。 盛り上がりの後で戻るところは前半よりさらに悲しく。 最後は拍を感じながらも段々ゆっくり、不思議な和音が遠くで鳴って 曲は終わります。

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#116 ヒナステラ「優雅な乙女の踊り」①

アルゼンチンの作曲家ヒナステラの曲の前半を見てみましょう。 アルゼンチンの音楽は南米の香りと欧風な文化のミックスで この曲も反復するリズムと不協和音が切なく神秘的な雰囲気を醸し出しています。 リズムはゆったり柔らかく「くねくね」とルバート気味に感じましょう メロディーは強弱を伸縮させて歌います。 曲の魅力になっている不協和音は強調して。 3声のところは2声ずつ組み合わせて、その関係をよく耳で確かめます。 4度と5度音程の組合せと半音の動きを細かく観察しましょう。 拍に飛び込まずタイミングを待って、手や身体の動きでも覚えると良いでしょう。

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#115 ラヴェル「ボロディン風に」②

ラヴェルがロシア作曲家ボロディンのスタイルで描いた作品の 後半、3-4ページを見て行きましょう。 アパッショナートの部分は情熱的に弾けると良いです。 3ページの始めはまず指をスライドさせたり、左手の音を右手で取ったりして フレーズを滑らかに弾く工夫をしましょう。 レガートでも指は鍵盤から離して力が入らないように注意します。 高音のソプラノは音が細いので勢いをつけてフォルテにします。 手首、腕、肘は柔軟に保ちながら指先は強く安定感を大切に。 アパッショナートの4小節の右手は内声のラインを意識します。 2つのフレーズの2拍目をそれぞれ長く感じて。左手の大きな移動は素早く。 < >を感じて2つ目のフレーズの終わりは動きを止める感覚です。 この部分ペダルはバス音を残すように踏みますが最後の小節だけは 2拍目をハーフペダルにしましょう。 コーダは一度テンポを下げて、繰り返す音はエコーのように。 ppから細かいペダリングで少し軽快にテンポを上げますが エンディングに向けて再び緩やかになります。

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#114 ラヴェル「ボロディン風に」①

ラヴェルがロシア作曲家ボロディンのスタイルで描いた作品。 オペラ「イーゴリ公」から有名な「韃靼人の踊り」に似たフレーズが出てきます。 2回に分けて今回は前半2ページをレッスンします。 リズム、揺れの感じ方、長いレガートやタッチまで学べる要素の豊富な曲です。 まず2小節の小さいフレーズ中で強弱<>を作りループ練習すると良いでしょう。 ループ練習の中でテンポや強弱、タイミングや音色など変化させてみて しっくり来る所を探します。 和音は鍵盤にぶつけないで、揉む・こねるように弾きましょう。 2ページ目も基本的に同様に、和音の違いを音色で表します。 中間部手前の変化は左手が決め手。良く聴いてスライドさせるようにレガートで。 中間部のメロディーのリズムは正確さよりもフィーリングで伸縮させます。 指先はしっかりと、でも音楽が硬くならないように手の動きは柔軟に保ちます。

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#113 モーツァルト「アヴェ・ヴェルム・コルプス」

モーツァルトが亡くなる前に書いた賛美歌のリストによるピアノ編曲版です。 祈りや慈悲といった温かい感情に溢れスピリチュアルな雰囲気の曲。 教会の響きの様なクリアなソプラノは指先の鋭いタッチで 「十字架」の歌詞部分は溜めてドラマティックに表しましょう。 中間部は始まりに比べて深みのあるトーンでイエスの死を悲しみ悼んで 同情が祈りに変わって行く様子は幻想的な音色で表しましょう。 最後の2段は伴奏部と捉え少し厚みを持たせ、アルペジオは美しく膨らませて ゆっくり終わります。

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#112 シューマン「アラベスク」③

今日はA-B-A-C-A 型 のCの部分とコーダのレッスンです。 C部はB部同様、Aに比べて少しテンポは緩めます。 「フロレスタン」の活発で激しい性格が付点のリズム表れています。 付点を長めに、短い音は更に短く、鋭いリズムを引っ張るタッチで弾きます。 繰り返されるリズムは、レガート/スタッカートや強弱などの変化を 指だけでなく身体全体で掴めると良いでしょう。 コーダの内面的な「オイゼビウス」の性格は「子供の情景」最後の「詩人の話」に似ています。テノールを強調したり、残す音も考えながら段々ゆっくりと静かに語るように終わります。

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