レッスンビデオ
#158 リスト 「慰め」第3番 (2)
リストの「コンソレーション」のレッスン2回目です。 風に乗ったような柔らかい動きで柔らかくフレーズを弾きましょう。 時間を取って遅くなった分は必ず「加速して」テンポを戻します。 テンポは遅く→加速を繰り返して伸び縮みさせて波のように自由に。 鍵盤を撫でるタッチで、レガート内のスタッカートは一粒ずつ涙がこぼれるように。 下→上のタッチで光る音、撫でて重さを載せて優しい音等色々な響きを作ります。 オクターブのスムーズなレガートは手ごと横にスライドさせるように動かして。 左右が6:8になる16部音符のフレーズは拍を守りつつメロディーの裏(間奏)を意識。 曲が盛り上がってもフレーズの終わりはデクレッシェンドします。 大胆なルバートも自分の中では冷静に拍を感じながら弾きましょう。
続きを見る »#157 リスト 「慰め」第3番 (1)
タイトルの通りやさしさにあふれ心癒される名曲を3回に渡って見て行きます。 鍵盤も優しく撫でるようなタッチで弾きましょう。 左手の三連符に対し右手は16分音符など、3:4や3:2のリズムに注目します。 曲想は激しくならず優しい雰囲気をキープします。 前奏のバスをしなやかな腕の交差で右手で弾けばメロディへの準備にもなります。 歌う右手は鍵盤を指の腹で撫でるように弾くと柔らかなロマンチックな音色に。 左の三連符も同様に叩かずに上から下、バスを強調したい時は下から上のタッチ。 ゆったりと柔らかく、でもリズムを感じながら練習します。 冒頭の右手のメロディーの入口は入り方にこだわって1音目からレガートで。 左右のタイミングもピッタリ合わせるのでなく、時々待ったり溜めたり逆に 先に行ったり自由に弾きます。 ペダルは半分踏んで(ハーフペダル)バスを残し濁らないタイミングの踏替えで。 左右の3:2は言葉(子音の数)で表すと其々の音のタイミングが判り易くなります。 リストの痛み、悩みが現れる部分は音楽を強く感じてアクセントで鋭く表し 慰める優しい部分は撫でるように、タッチのコントラストを感じて弾きましょう。
続きを見る »#156 ドビュッシー 前奏曲 no.1 (3)
ドビュッシー前奏曲「デルフィの舞姫たち」の3回目です。 オクターブC音のペダルの踏み替えは一度足を離してクリーンな響きを狙います。 音を「層」で捉えることを思い出してオクターブは豊かなレガートで、上下の和音は全く質の異なるppで弾きましょう。 3度で上昇する美しいオクターブのあとに、冒頭部と同じ和音の煙が漂う神秘的なフレーズが戻って来ます。全身の動きを意識したり、腕や手首を柔軟にしてレガートで弾いたり、鈴の音は勢いのある打鍵にしたりと、古代ギリシャの神話の世界を様々な音色で表現します。 最後はゆっくりですが停滞しないように8分音符の拍を感じてritします。 鮮明な響きのイメージ持って、タイミングなどにこだわるなど、自分の中の音楽を追求してみましょう。
続きを見る »#155 ドビュッシー 前奏曲 no.1 (2)
ドビュッシーの前奏曲「デルフィ舞姫たち」の2回目です。 前回に続きタッチを使って響きを作ることやペダリングについて学んで行きます。 ドビュッシーの音楽は層が重なって出来ていると捉えられます。 例えばソプラノ高音部は明るく軽く、中間の和音は暗い重い響きが段々軽くなるイメージ、低音部のオクターブがまた一つの層です。バスの音を残したいけれど濁らないよう浅く半分だけペダルを踏むなど工夫して(ハーフペダル)。3本ペダルのピアノは真中のペダルを踏めば右ペダルを踏み替えてもバスが残ります。 「鈴の音」の高音部の和音は軽くpでcresc.します。 真中の層は引っ張るタッチで、音は離れていてもレガート感を持って弾きます。 煙が漂うような神秘的な場面をイメージしながら響きにこだわって弾きましょう。
続きを見る »#154 ドビュッシー 前奏曲 no.1 (1)
ドビュッシーのプレリュードから第一曲目をレッスンします。 デルフィは古代ギリシャの神殿で有名な場所の名前で宗教的な香りのする曲です。 ゆっくりと、神妙な雰囲気で始まりますが段々動きが出てきます。神秘的な音色 最初の和音は力は入れずに脱力して手に重さをかけて鍵盤を中に沈み込みます。 カウントは始めから16分音符で。神秘的な内声はソプラノにバトンタッチします。 大きな和音は親指で2音を弾きましょう。旋律は手を押しながら廻して歌います。 ppの和音は下から上の奏法で勢いをつけてキラキラと明るい音色を出して。 和音の音色を変化させたい時は重さを使いましょう。内声を引っ張って弾けば 最初2段で「4つの方向」の奏法全てを使うことになります。 フレーズの2回目は少しテンポアップして、大きくrit.します。 リズムが一定だと停滞して神秘的なイメージならないので動きを意識しましょう。 メロディーはダーク、和音は鈴のようにクリアーな音色で変化をつけて。 動きは大切ですが焦った感じに速くならずゆったりと。 空間の中で、響きを使って絵を描くような気持ちで弾いてみましょう。
続きを見る »#153 シューマン 蝶々「パピヨン」第7曲
シューマンの代表作「パピヨン」の7曲目。 「シンプルに」と表示のある小品はそのまま素直なトーンで気楽に弾きましょう。 左手のアルペジオにクリアな音色の右手の旋律を乗せて強弱やタイミングは好みで 右手はアルペジオの最後の音にあわせます。レガートより鍵盤を撫でる奏法で。 最後のアルペジオは自由なタイミングで弾いてみましょう。 2段目からは一拍目にアクセントを感じてバスを出したり長めに弾いたりします。 スムーズなソプラノの為に鍵盤上で4-5と変えたりスライドします。 テヌートは緊張して固まるのではなくその音でリラックスします。 色々な強弱やタイミングを試したり音楽を感じながら即興的に弾いてみましょう。
続きを見る »#152 モンポウ 内なる印象「8.秘めごと」
付点のリズム短い音は16分音符ですがもっと短く32分音符のように弾きます。 時々現れるスペインらしい和音を味わって秘密を語っているような緊張感で。 左手の少し鋭くキレのある付点のリズムでテンションを表します。 ペダルは一拍目で踏み替えますが指でバス音を残して響きの厚みをキープします。 強弱を効果的に使って「語り」フレーズの終わりは勇気を持って長目に休みます。 装飾音はクラシック風にならないよう左右をあえて合わせずに、左の勢いに押されて右が弾くような感じで4つの音をアルペジオのようにバラバラに。 最後(3回目)のテーマは少し柔らかい音で表現を減らしrit.でpppに導きます。 モンポウが独特な色合いで描いたスペインの「情熱」を表現してみて下さい。
続きを見る »#151 モンポウ 内なる印象「5.悲しい鳥」
美しくスペイン風でモダンな響きをもつモンポウ作品を弾く2回目です。 鳥の鳴声を表すモチーフはクラシック作品でよく扱われ、スピリチュアルで 宗教的な意味合いを持つ「鳥」が曲のテーマになることも多いです。 拍子を掴むよりも音をよく聴くために止まったり柔軟なテンポで。他にも 和音をバラしたりaccel.でテンポに勢いがついた後大きくrit.して自由に弾きます。 呼びかけやエコーのように遠くで聴こえる鳥の声は音色やタイミングを変化させて 表しましょう。音で世界を描く空想力が大切です。次の音を焦って弾くのではなくたっぷり時間を掛けて和音の色を味わって、最後は消えて行くように。
続きを見る »#150 モンポウ 内なる印象「1.悲歌」
美しいスペインらしい要素に溢れ、即興的なモダンな響きをもつ作品です。 クラシック音楽とは違ってテンポも自由に即興的に弾けると良いです。 和音はモンポウ自身もアルペジオでバラして弾いています。poco rit.が多く現れますが柔軟なリズムで拍子を感じさせないように。強弱の大きなコントラストや、タッチを変えて音色を変化させます。力のある最初の2つのフレーズと違って3つ目はテンポや強弱を落として切なさを表します。最後のフレーズは手が届かない場合は左右の指の使い方を工夫しましょう。最後はレガートにする為のペダルも使って大きくritして重さを載せて深い音色で悲しさを表現してみましょう。
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