Louis

#239 マスネ タイスの瞑想曲 (4)

マスネ作の美しい名曲を4回に分けて学ぶ最終回です。 中間部の最後、幻想的になってテーマが戻る所から見てみましょう。 テーマが戻る時2回目は最初に比べて少しあっさりした表現で思い出す様に。 新しいバスの進行に導かれ新しい和音がコーダを予感させます。 波を作り火山が噴火する様に盛り上げて。強弱よりタイミングで表します。 4段目のfの次はdim。引っ張ってクライマックスはmfで1回目と差をつけて。 左オクターブは5指より1指を強く。最後はバイオリンの高音をイメージして。 和音は緊張感と開放感を感じながら。右手は最後までよく歌ってビブラート風。 明暗を繰り返す独特の和声進行は印象に残る最後は音楽的にも重要な部分です。 crescとdimを繰り返し濁らないようにペダルを使いながら終わりに近づいて。 明るさから最後の和音はダークな響きへ。右手は6度の開いた音程が美しいです。 3連符は段々穏やかに、全体を通して小さくなって行きます。 弦楽器をお手本に美しく歌って伸びやかに表現しましょう。

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#238 マスネ タイスの瞑想曲 (3)

マスネ作の美しい名曲を4回に分けて学ぶ3回目です。 3段目は段々情熱的に→一旦穏やかになり→4段目は更に情熱的に表現。 →興奮して速くなり→強い和音→また静かになり→テーマが戻ります。 ドルチェはタイトルやオペラの瞑想のシーンをイメージしながら。 強い和音の後で音楽が段々消え行き、美しいテーマが戻ってきます。 テヌート初めの音は長く少し重めに感じ左は右のタイミングに合わせて。 pでもメロディーは歌うのをやめず、音が細くなっても主張する音色で。 2段目は1-2小節の情熱的なテヌート、3小節はpで歌い、4小節は幻想的。 3つの異なる表現を意識しましょう。その後の強弱は+ →++→急にp。 dolceはppで。ペダルを踏み替えダークな響き→薄い色の変化を表して。 テンポはゆったり。大事な音をどの位の強弱で弾くか考えながら。 左伴奏はバスを強調して右のメロディーをイメージしながら併せましょう。 アジタートで波のように動き、安定したテンポにならないように注意。 美しい和音は音色を変えて瞑想する中で突然晴れ間が見えたのを表して。 宗教的なテーマのオペラの一番大切なシーンでもあります。 テーマ戻る前の右手ソロのブリッジはpで時間をたっぷりとりましょう。 バイオリン曲として有名ですがピアノ版も素晴らしい作品です。 音楽に浸って気持ちよく弾いてみましょう。

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#237 マスネ タイスの瞑想曲 (2)

マスネ作の美しい名曲を4回に分けて学んで行きます。今回は2回目。 前回に引き続きバイオリンと同じくらい豊かに歌う練習をして行きます。 3段目で戻ってくるテーマはpppです。冒頭のppより一層小さな音量で。 初めに比べてクレッシェンドなどの表現は抑え気味にフラットな感じで。 4段目の頂上で盛り上がるためにセーブしておきます。 タイミングも使ってまず急いで→ためてを繰り返しテンポを変化させます。 2pの3小節目の長いフレーズの終わりはたっぷりritで。 中間部の始まりはテンポを戻し、ルバートで揺らしましょう。 calmatoは穏やかに。dolceを経てまたテンポが速く強弱も激しくなります。 3連符は均等に弾くよりルバート気味にロマンティックに感じて表します。 右手のタッチは引張ってタイミングを意識。指は1235-2等スムーズに。 5-5421、5-5321なども一つの動きでレガートに。2声が歌える指使いで。 ピアノアレンジの曲は音楽が自然に流れるように指使いを工夫します。 左手は右の旋律を頭でイメージしながら自然なタイミングを練習します。 左右併せて音楽を自由に大きく表現できる様に腕も柔軟な動きを意識。 旋律が伴奏部と近い位置にある所は少しソプラノを強め際立たせて。 曲を通して右の旋律と左の伴奏の形があまり変化しないシンプルな形です。 曲の抑揚は細かい強弱とタイミングで表現します。強弱はレベルで考えて。 伴奏もアルペジオ形は下から上に一つにまとめる動きと指使いで弾きます。 強弱や響きのバランスを決めて曲を完成に近づけて行きましょう。 

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