Louis
#189 スクリャービン 前奏曲 op.16-1(2)
前回に続き美しく幻想的なスクリャービンのプレリュード1番のレッスンです。 前回バランスや伴奏部分の練習したので今回は右手の歌い方を中心に見てみます。 右左の拍が2:3の箇所は力が入って硬い演奏にならないよう気をつけましょう。 「ミタフカ」と調子を取り、右の2音は2つ目を弱く、自然な音楽に沿って行きます。 メロディーはクレッシェンドとデクレッシェンドを効果的に用いカンタービレで。 急なppや消えていくようなディミヌエンドなど強弱もクリアに表わしましょう。 左手伴奏は和音、更には色として感じ取ることで自然に表現につながります。 2つ目のフレーズは最初に比べてフォルテで豊かに歌いますが閉じるのはppで。 新しいフレーズは幻想的なフルートの音色をイメージして歌い、2回目は少し控えめに。 6度の重音も上下のバランスよく美しく歌って。バス音も大切に長いフレーズを描く様に。 バスを旋律的に弾くには祝いの鐘をイメージして響かせて。 良い響きは肩から圧力を掛けたり、腕で押したりと大きな動きから求めます。 停滞しないように流れのあるテンポを意識しましょう。
続きを見る »02 チャイコフスキー「四季」 2024-03-26
モーツァルト ソナタ第9番 KV310 (2)
38(4) シューマン 「子供のためのアルバム」 2024-03-23
#188 スクリャービン 前奏曲 op.16-1(1)
美しく幻想的な曲です。スクリャービン作品特有の色と香りを味わいましょう。 強弱と共に雰囲気の変化も感じてドラマティックに表現してみましょう。 片手の練習も大切です。特に左手の上の音は教会の鐘の音をイメージして。 一方バスは暗く深い音で。イントロ2小節の伴奏は鐘の部分を右手で弾きます。 それ以降も伴奏の上の音(ソ)は右手でも良いですが音色のコントロールは忘れずに。 左のフレーズがアウフタクトから始まるのもスクリャービンらしいポイントです。 フレーズのあとは少し待ってブレス感じてから次のフレーズへ、を繰り返します。 それぞれのフレーズの響きを、色や情景をイメージするようによく味わいます。 練習でいきなり両手で機械的に合わせると美しいバランスが求められません。 右手はカンタービレで流れを感じて自由で柔軟なリズムで。テンポを戻しながら。 2:8の左右のバランスを保つ為にまず右手は小節最初の音だけで合わせましょう。
続きを見る »#187 シューベルト 即興曲 op.90-3(4)
即興曲90-3を学ぶ最終回は前回の続きからコーダまでみて行きます。 美しく平和な変ホ長調に転調した旋律は5-4・5-4指でつなげてため息のように。 音色で明るい雰囲気を保ちますが左手が曇ってきて恐くなり→テーマに戻ります。 暗く恐ろしいトリルはたっぷり時間をとってfzを表しテーマの入口に導きます。 74小節のf♭を合図にコーダに入ります。そこからの長いcresc.は左手も一緒に。 一度静まったところにもう一度cresc.が現れ曲はクライマックスの波を描きます。 fzと表すフォルツァートまたはフォルツァンドは音を強調して弾きますが76小節のffzは更に大きい「フォルツァティッシモ」です。2回目は1回目より控え目に。 同じフレーズにが同じ強弱記号で繰り返される場合は少し表現を変えて弾きます。 タイミングも変えてみます。トリルはほとんどペダルなし又は良く踏み替えて。 最後は幸せなppの中で小さなクレッシェンドを感じ、pppの最後は終わりたくないフェルマータで音が聞こえなくなるまで丁寧に。シューベルトの亡くなる少し前の作品です。変ト長調の独特な雰囲気を感じながら弾いてみましょう。
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