ブラームスのピアノ曲を代表する後期作品です。2回目は中間部、出だしからの重く暗い雰囲気がガラッと変わって天国、夢の世界、浮かんでいるような幻想的なトーンになります。思い出、懐かしさといった手の届かない悲しみが心に響きます。 8分音符と4部音符の音型は明るいスタッカートではなくため息のように。 fは「激しさ」より「悔しさ」など複雑な感情を深味のある音で表現します。 ソプラノとテノールの旋律はまずよく聴いて会話をイメージして。両声部が同じメロディー(=言葉)を語っている所、音が変わる所は話す内容も変化して…具体的な言葉で考えても良いでしょう。 ペダルは幻想的な雰囲気を作る為に濁らないポイントまで長く使って踏替えます。 元のテーマが戻る時にはテンポもゆっくりに動機を少し強調して美しい夢が終わって重い現実が戻ったことを感じさせます。最後のsfは辛さを表して、pp→ソステヌートは一見終わりかと思いますが最後の力を使って美しいEdurの和音に導きます。終わりのfは実際の音量より感じることを強く、深くというイメージで。 深みのあるバスライン、太い内声と消えていくソプラノで立体感を作ります。 ブラームスが深い人生を回顧するような心の声が音で綴られた素晴らしい後期作品を是非弾いてみて下さい。
続きを見る »
ムジカ・フマーナ オンラインスクール