Louis

#241 ショパン ノクターン第8番 (2)

今月はショパンのノクターン2p3段目から次のページを見て行きます。 前回はタッチや指先に集中しリズムを取る事を学びました。 今回は強弱とその変化が重要なポイント。手首を回す奏法学びます。 con forzaで強く→一気にpへ、を繰り返して、フレーズ末はsfで。 またpからアクセントを繰り返し、テーマはppに戻ります。 勇気を持って強弱を少し大袈裟に表し客観的に自分の音楽を聴きます。 響きを聴くために繰り返し何度も弾いて耳で確かめましょう。 身体はfでは前に圧をかけ、逆にp-ppは椅子に寄りかかるように後へ。 この時身体の動きも少しオーバーに。強弱は頭より身体の動きに任せて。 右オクターブは短め軽くタッチすれば余計な力が入らず脱力できます。 脱力のために手を外側へ回しラソラソ…のところはたっぷり時間とって。 ほとんど1pと同じですが、テーマの中の内声の旋律を強調しましょう。 6連符は542121で左手との3:2のリズムを感じながら弾きます。 次の部分は3つの音を1つの動きで最初の低い音を大切に柔軟な動き。 下から上へまた下へ戻り螺旋を描く要領で。難しい25は脱力で軽く。 1指だけ聴こえる感覚です。左手は2指に合わせますがルバートで。 4段目の前打音は拍に合わせましょう。この後音楽は明るく展開します。

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#240 ショパン ノクターン第8番 (1)

今月はショパンの美しいけれど難しいノクターンを学んで行きます。 1pの前半でバランスと呼吸、後半で指先でリズムを取る事を学びます。 まずバランスは左バス=重く、他は柔らかく、右は引張ってよく歌って。 右手の引っ張るタッチは自分の方向へ掴む、握るような感覚です。 歌う旋律は連打でリラックスタイミングと音量をコントロールします。 連打は音の長さを意識するのに効果的です。指より響きに集中します。 それぞれ違ったタッチによるバランスを聴いて最高の響きを作ります。 左手バスは↓で重く、ハーモニーの部分は柔らかく回しましょう。 第一音目のレ♭は右手で弾いて、2段目のバスも場所により右手交差で。 これにより身体が自由になり楽になり見た目も曲に合うイメージです。 右の1音目ファは3指だと響きを作りやすく、あとで5に変えても可。 緑の矢印は手の動きを表します。ファは拍子通りより呼吸を感じてから。 4小節目のシ♭や5小節目のラも同じように溜めて。タイミングが命です。 少し大袈裟位に勇気を持ってルバートを弾いてみて後から調整します。 タイミングの練習はペダルを使わずに打鍵の瞬間を細かくチェック。 ペダルを使うと音の響きに集中が行ってしまうのであえて外します。 ペダルを入れる際は踏み替えに注意して濁らないように耳を使って。 moll部分はまず指先をリズムに集中させタッチが甘くならないように。 細かく鋭くリズムを刻む感覚です。指使いは自由。3:2のリズムも鋭く。 ミタカとチョウフを組合わせたミータフカでリズムを取ると簡単です。 斜線の入った「短前打音」は拍の前又は拍の上と変化させましょう。 ペダルを踏み替える場所で響きが変わるので離す回数は多めに。 ここもタイミング練習はペダルを外してリズムに集中します。 4:5のポイントは簡単にするために細かく分解しましょう。 慣れたらペダルを入れて、落ち着いたテンポの中でリズムに集中。 mollの後半はすぐ盛り上がらずpから段々時間をかけて山へ向います。 前半の穏やかなトーンが後半で嘆きに変わるのを表現してみましょう。

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#239 マスネ タイスの瞑想曲 (4)

マスネ作の美しい名曲を4回に分けて学ぶ最終回です。 中間部の最後、幻想的になってテーマが戻る所から見てみましょう。 テーマが戻る時2回目は最初に比べて少しあっさりした表現で思い出す様に。 新しいバスの進行に導かれ新しい和音がコーダを予感させます。 波を作り火山が噴火する様に盛り上げて。強弱よりタイミングで表します。 4段目のfの次はdim。引っ張ってクライマックスはmfで1回目と差をつけて。 左オクターブは5指より1指を強く。最後はバイオリンの高音をイメージして。 和音は緊張感と開放感を感じながら。右手は最後までよく歌ってビブラート風。 明暗を繰り返す独特の和声進行は印象に残る最後は音楽的にも重要な部分です。 crescとdimを繰り返し濁らないようにペダルを使いながら終わりに近づいて。 明るさから最後の和音はダークな響きへ。右手は6度の開いた音程が美しいです。 3連符は段々穏やかに、全体を通して小さくなって行きます。 弦楽器をお手本に美しく歌って伸びやかに表現しましょう。

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#238 マスネ タイスの瞑想曲 (3)

マスネ作の美しい名曲を4回に分けて学ぶ3回目です。 3段目は段々情熱的に→一旦穏やかになり→4段目は更に情熱的に表現。 →興奮して速くなり→強い和音→また静かになり→テーマが戻ります。 ドルチェはタイトルやオペラの瞑想のシーンをイメージしながら。 強い和音の後で音楽が段々消え行き、美しいテーマが戻ってきます。 テヌート初めの音は長く少し重めに感じ左は右のタイミングに合わせて。 pでもメロディーは歌うのをやめず、音が細くなっても主張する音色で。 2段目は1-2小節の情熱的なテヌート、3小節はpで歌い、4小節は幻想的。 3つの異なる表現を意識しましょう。その後の強弱は+ →++→急にp。 dolceはppで。ペダルを踏み替えダークな響き→薄い色の変化を表して。 テンポはゆったり。大事な音をどの位の強弱で弾くか考えながら。 左伴奏はバスを強調して右のメロディーをイメージしながら併せましょう。 アジタートで波のように動き、安定したテンポにならないように注意。 美しい和音は音色を変えて瞑想する中で突然晴れ間が見えたのを表して。 宗教的なテーマのオペラの一番大切なシーンでもあります。 テーマ戻る前の右手ソロのブリッジはpで時間をたっぷりとりましょう。 バイオリン曲として有名ですがピアノ版も素晴らしい作品です。 音楽に浸って気持ちよく弾いてみましょう。

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