金曜日, 2024/04/19 12:15

レッスンビデオ

#161 プッチーニ 小さなワルツ (2)

プッチーニ作曲の「ラ・ボエーム」のアリア「ミュゼッタのワルツ」の原曲です。 オペラやオーケストラ版から表現を学び実際にピアノに取り入れてみましょう。 楽譜上ppと書かれた部分をクライマックスとして演奏しているオーケストラを見習って時には自由な表現を試すことも解釈の上で大切です。 中間部はペダルは細かく踏み替えポイントに気をつけて練習します。メロディーは 全体に歌う響きを出せるよう撫でるタッチですが中間部は少し柔らかめな音色で。 レガートフレーズ最後のテヌートは指を離しながら変化をつけましょう。 装飾音のタイミングは重くならず自由に捉えて、バスから洒落たアルペジオ風に。 mollの色調の2つ目のフレーズはルバートを効かせてたっぷり綺麗に歌って。 普段の練習に於いても、オペラ歌手の様な表情や声を真似たりオーケストラの音色で考えればピアノが豊かに響き出します。

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#160 プッチーニ 小さなワルツ (1)

イタリアオペラの作曲家プッチーニが元はピアノ曲として書いた後にオペラ「ラ・ボエーム」のアリア「ミュゼッタのワルツ」にも引用した有名な曲です。 オペラらしいベルカント(歌い方)、ルバートの仕方を学びます。 湖に浮かぶ小船の揺れが曲のインスピレーションです。波を意識して。 ソプラノの歌と歌詞を実際ビデオで見て、貰ったイメージをピアノで表します。 ルバートは大波のように。繊細なオーケストラ版の演奏もそれぞれの楽器の音色や歌い回し、タイミングやアーティキュレーション、強弱など参考になります。 バスもフレーズ感、音のつながりを意識してラインをレガートで弾きます。 右手も初めから柔らかい動きで自由なタイミングで。 色々な演奏からアイディアや刺激を得て楽しくピアノに向かいましょう。

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#158 リスト 「慰め」第3番 (2)

リストの「コンソレーション」のレッスン2回目です。 風に乗ったような柔らかい動きで柔らかくフレーズを弾きましょう。 時間を取って遅くなった分は必ず「加速して」テンポを戻します。 テンポは遅く→加速を繰り返して伸び縮みさせて波のように自由に。 鍵盤を撫でるタッチで、レガート内のスタッカートは一粒ずつ涙がこぼれるように。 下→上のタッチで光る音、撫でて重さを載せて優しい音等色々な響きを作ります。 オクターブのスムーズなレガートは手ごと横にスライドさせるように動かして。 左右が6:8になる16部音符のフレーズは拍を守りつつメロディーの裏(間奏)を意識。 曲が盛り上がってもフレーズの終わりはデクレッシェンドします。 大胆なルバートも自分の中では冷静に拍を感じながら弾きましょう。

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#157 リスト 「慰め」第3番 (1)

タイトルの通りやさしさにあふれ心癒される名曲を3回に渡って見て行きます。 鍵盤も優しく撫でるようなタッチで弾きましょう。 左手の三連符に対し右手は16分音符など、3:4や3:2のリズムに注目します。 曲想は激しくならず優しい雰囲気をキープします。 前奏のバスをしなやかな腕の交差で右手で弾けばメロディへの準備にもなります。 歌う右手は鍵盤を指の腹で撫でるように弾くと柔らかなロマンチックな音色に。 左の三連符も同様に叩かずに上から下、バスを強調したい時は下から上のタッチ。 ゆったりと柔らかく、でもリズムを感じながら練習します。 冒頭の右手のメロディーの入口は入り方にこだわって1音目からレガートで。 左右のタイミングもピッタリ合わせるのでなく、時々待ったり溜めたり逆に 先に行ったり自由に弾きます。 ペダルは半分踏んで(ハーフペダル)バスを残し濁らないタイミングの踏替えで。 左右の3:2は言葉(子音の数)で表すと其々の音のタイミングが判り易くなります。 リストの痛み、悩みが現れる部分は音楽を強く感じてアクセントで鋭く表し 慰める優しい部分は撫でるように、タッチのコントラストを感じて弾きましょう。

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#156 ドビュッシー 前奏曲 no.1 (3)

ドビュッシー前奏曲「デルフィの舞姫たち」の3回目です。 オクターブC音のペダルの踏み替えは一度足を離してクリーンな響きを狙います。 音を「層」で捉えることを思い出してオクターブは豊かなレガートで、上下の和音は全く質の異なるppで弾きましょう。 3度で上昇する美しいオクターブのあとに、冒頭部と同じ和音の煙が漂う神秘的なフレーズが戻って来ます。全身の動きを意識したり、腕や手首を柔軟にしてレガートで弾いたり、鈴の音は勢いのある打鍵にしたりと、古代ギリシャの神話の世界を様々な音色で表現します。 最後はゆっくりですが停滞しないように8分音符の拍を感じてritします。 鮮明な響きのイメージ持って、タイミングなどにこだわるなど、自分の中の音楽を追求してみましょう。

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#155 ドビュッシー 前奏曲 no.1 (2)

ドビュッシーの前奏曲「デルフィ舞姫たち」の2回目です。 前回に続きタッチを使って響きを作ることやペダリングについて学んで行きます。 ドビュッシーの音楽は層が重なって出来ていると捉えられます。 例えばソプラノ高音部は明るく軽く、中間の和音は暗い重い響きが段々軽くなるイメージ、低音部のオクターブがまた一つの層です。バスの音を残したいけれど濁らないよう浅く半分だけペダルを踏むなど工夫して(ハーフペダル)。3本ペダルのピアノは真中のペダルを踏めば右ペダルを踏み替えてもバスが残ります。 「鈴の音」の高音部の和音は軽くpでcresc.します。 真中の層は引っ張るタッチで、音は離れていてもレガート感を持って弾きます。 煙が漂うような神秘的な場面をイメージしながら響きにこだわって弾きましょう。

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#154 ドビュッシー 前奏曲 no.1 (1)

ドビュッシーのプレリュードから第一曲目をレッスンします。 デルフィは古代ギリシャの神殿で有名な場所の名前で宗教的な香りのする曲です。 ゆっくりと、神妙な雰囲気で始まりますが段々動きが出てきます。神秘的な音色 最初の和音は力は入れずに脱力して手に重さをかけて鍵盤を中に沈み込みます。 カウントは始めから16分音符で。神秘的な内声はソプラノにバトンタッチします。 大きな和音は親指で2音を弾きましょう。旋律は手を押しながら廻して歌います。 ppの和音は下から上の奏法で勢いをつけてキラキラと明るい音色を出して。 和音の音色を変化させたい時は重さを使いましょう。内声を引っ張って弾けば 最初2段で「4つの方向」の奏法全てを使うことになります。 フレーズの2回目は少しテンポアップして、大きくrit.します。 リズムが一定だと停滞して神秘的なイメージならないので動きを意識しましょう。 メロディーはダーク、和音は鈴のようにクリアーな音色で変化をつけて。 動きは大切ですが焦った感じに速くならずゆったりと。 空間の中で、響きを使って絵を描くような気持ちで弾いてみましょう。

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#153 シューマン 蝶々「パピヨン」第7曲

シューマンの代表作「パピヨン」の7曲目。 「シンプルに」と表示のある小品はそのまま素直なトーンで気楽に弾きましょう。 左手のアルペジオにクリアな音色の右手の旋律を乗せて強弱やタイミングは好みで 右手はアルペジオの最後の音にあわせます。レガートより鍵盤を撫でる奏法で。 最後のアルペジオは自由なタイミングで弾いてみましょう。 2段目からは一拍目にアクセントを感じてバスを出したり長めに弾いたりします。 スムーズなソプラノの為に鍵盤上で4-5と変えたりスライドします。 テヌートは緊張して固まるのではなくその音でリラックスします。 色々な強弱やタイミングを試したり音楽を感じながら即興的に弾いてみましょう。

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#152 モンポウ 内なる印象「8.秘めごと」

付点のリズム短い音は16分音符ですがもっと短く32分音符のように弾きます。 時々現れるスペインらしい和音を味わって秘密を語っているような緊張感で。 左手の少し鋭くキレのある付点のリズムでテンションを表します。 ペダルは一拍目で踏み替えますが指でバス音を残して響きの厚みをキープします。 強弱を効果的に使って「語り」フレーズの終わりは勇気を持って長目に休みます。 装飾音はクラシック風にならないよう左右をあえて合わせずに、左の勢いに押されて右が弾くような感じで4つの音をアルペジオのようにバラバラに。 最後(3回目)のテーマは少し柔らかい音で表現を減らしrit.でpppに導きます。 モンポウが独特な色合いで描いたスペインの「情熱」を表現してみて下さい。

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#151 モンポウ 内なる印象「5.悲しい鳥」

美しくスペイン風でモダンな響きをもつモンポウ作品を弾く2回目です。 鳥の鳴声を表すモチーフはクラシック作品でよく扱われ、スピリチュアルで 宗教的な意味合いを持つ「鳥」が曲のテーマになることも多いです。 拍子を掴むよりも音をよく聴くために止まったり柔軟なテンポで。他にも 和音をバラしたりaccel.でテンポに勢いがついた後大きくrit.して自由に弾きます。 呼びかけやエコーのように遠くで聴こえる鳥の声は音色やタイミングを変化させて 表しましょう。音で世界を描く空想力が大切です。次の音を焦って弾くのではなくたっぷり時間を掛けて和音の色を味わって、最後は消えて行くように。

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#150 モンポウ 内なる印象「1.悲歌」

美しいスペインらしい要素に溢れ、即興的なモダンな響きをもつ作品です。 クラシック音楽とは違ってテンポも自由に即興的に弾けると良いです。 和音はモンポウ自身もアルペジオでバラして弾いています。poco rit.が多く現れますが柔軟なリズムで拍子を感じさせないように。強弱の大きなコントラストや、タッチを変えて音色を変化させます。力のある最初の2つのフレーズと違って3つ目はテンポや強弱を落として切なさを表します。最後のフレーズは手が届かない場合は左右の指の使い方を工夫しましょう。最後はレガートにする為のペダルも使って大きくritして重さを載せて深い音色で悲しさを表現してみましょう。

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#149 ブラームス 幻想曲集 第6番「間奏曲」op.116

ブラームスのピアノ曲を代表する後期作品です。2回目は中間部、出だしからの重く暗い雰囲気がガラッと変わって天国、夢の世界、浮かんでいるような幻想的なトーンになります。思い出、懐かしさといった手の届かない悲しみが心に響きます。 8分音符と4部音符の音型は明るいスタッカートではなくため息のように。 fは「激しさ」より「悔しさ」など複雑な感情を深味のある音で表現します。 ソプラノとテノールの旋律はまずよく聴いて会話をイメージして。両声部が同じメロディー(=言葉)を語っている所、音が変わる所は話す内容も変化して…具体的な言葉で考えても良いでしょう。 ペダルは幻想的な雰囲気を作る為に濁らないポイントまで長く使って踏替えます。 元のテーマが戻る時にはテンポもゆっくりに動機を少し強調して美しい夢が終わって重い現実が戻ったことを感じさせます。最後のsfは辛さを表して、pp→ソステヌートは一見終わりかと思いますが最後の力を使って美しいEdurの和音に導きます。終わりのfは実際の音量より感じることを強く、深くというイメージで。 深みのあるバスライン、太い内声と消えていくソプラノで立体感を作ります。 ブラームスが深い人生を回顧するような心の声が音で綴られた素晴らしい後期作品を是非弾いてみて下さい。

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#148 ブラームス 幻想曲集 第6番「間奏曲」op.116

ブラームス作曲 7つの幻想曲 作品116 より 6番 ① ブラームスらしい深く神秘的な響きと和声感、宗教的なコラールのスタイルが現れる後期作品です。ダークな色調の和音は力ではなく重さを使って中に沈み込むように。音楽は歌わずに縦(和音)の動きに集中して真面目な雰囲気で。フレーズ感は時々現れる内声のレガートで表します。対照的な明るい響きは下から上の指のタッチに変えて。左手の動きのある部分は安定感を保てるよう動きの少ない指使いで。 ffはいい響きを作るため肩や背中、腰から出して打鍵後はすぐに脱力します。 大きな和音は堂々とゆっくりバラして大丈夫です。ペダルで濁らないよう指を残して踏み替えてレガートで。他のロマン派の作曲家とは異なるブラームスの音(=言葉)を意識しましょう。

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#147 ヘンデル 「ラルゴ」

1ページ目の後半から2ページを見て行きましょう。 オペラのアリアの編曲版なので原曲を聴いてから少し音を加えてみます。 前回に続きペダルをよく踏み替えて、柔らかく歌い、更に自然に歌が流れるように アレンジを加えています。和声も同様に味わい深くなるよう義終止にしたりと 和音に変化を与えましょう。 ソプラノは旋律的に歌って、暗いバス、掛け合いのアルト等それぞれの方向とバランスを良く聴きましょう。意識しましょう。強弱は巾広く。 起伏や緊張感を作るためフェルマータのように長く伸ばしたり、オーケストラの伴奏のように急にボリュームを上げたり、オペラのようにドラマチックに弾きます。 曲の最後は気品を保って少しdim気味に終わります。

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