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#266 カスキ「夜の海辺にて」 (3)

夜の海辺にての2ページ後半〜3ページ目を見てみましょう。 2段目は表現が強い所、3段目は盛り上がり前で抑えます。 そこからcresc→一度収まり→音楽はクライマックスへ向かいます。 左手は初めて波の動きから解放され和音になり逆に右手に波の動き。 波らしく聴かせるには<>またはタイミングを考え少しritを取り入れて。 2段目盛り上がりの後、3段目最初の2小節は少し落ち着いて。 左は531-421 531-421 521-531 521-321 と3つづつ区切り解り易く。 この2小節の4つの波のフレーズの中で<>を作りましょう。 右のメロディは左に比べて80%の音のバランス。ファ♯は強く。 装飾音は短前打音なので拍の前に弾き、アルペジオもゆったり。 クレッシェンドの時は少しテンポアップしましょう。 右手の伴奏はリラックスしながら自然な響きで音量は抑えます。 1回目の波の音量は+、2回目は減らし3、4回目で盛り上げて。 指使いを決めて両手でまずペダルなしでゆっくり併せましょう。 左波型はファ♯とミの違いを意識。右手重音はノンレガートで脱力。 技術的な所なので色々なアーティキュレーションやリズムで練習。 力が入らないようにタッチの練習も重要です。 特に2小節目の後半は難しいので少し時間を取っても良いです。 繰返し弾き続けると段々聴こえなくなりテンポが速くなるので注意。 トリルはfから入りdim+ritで左も同様。左ソに右ファソを併せて。 音楽のクライマックスも落ち着いてコントロールして表しましょう。

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#265 カスキ「夜の海辺にて」 (2)

自然の美しいフィンランドの作曲家カスキの作品の2回目です。 波を意識しながら1ページ下段から2ページを見て行きましょう。 前回の波はモーツァルトの幻想曲の冒頭部を思い出す大きな波です。 暗い夜の海辺にベートーヴェン月光を想い右手は光るトーンで。 上下に細かく動く今回の波は音の濁りに気をつけ親指の音を強調。 左のファ♯♯と右のラの不協和音が導く神秘的な緊張感を表して。 右和音の上の音=旋律は時計を思い浮かべて手を2時方向に押して。 上の音を残して下の和音をすぐ離し脱力しましょう。 和音中一つの音を強調し後の2ー3音は加減すると均整が取れます。 和音を何度も弾いて自分の理想とするバランスを求めましょう。 2段目は歌って。伴奏:旋律の音数が3:1を意識して良いバランスで。 右は表現強く70%〜80%位出すつもりでfの気持で弾きましょう。 左3つの音の中に小さな< >の波の様な強弱でフレーズを作って。 20%のpの音量内で強弱をつけます。f♯ーf♯♯ーg♯のバス音を意識。 バスの旋律を聴きましょう。旋律はルバート気味に時間を掛けて。 波型伴奏の上りは532-1421が自然な指使いでしょう。 右は離しながら弾くとレガートと違う音色のルバートになります。 このような曲は堅苦しく考えず自由なルバートで表現してみましょう。

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#264 カスキ「夜の海辺にて」 (1)

フィンランドの作曲家カスキの「夜の海辺にて」を学びます。 初めの3段をみます。左手の伴奏は水の音、波を意識して。 自然の響きを作りその上に旋律をバランスよく乗せます。 左手の指遣いは音符の上下に2通り(314と215)記してあります。 5321-42124-1235と上ったのと同じ指で戻ります。 4音と3音、2つのグループを意識して。 手が小さければ521-5421245-125と3音と4音のグループも可。 レガートのフレーズは指くぐりより2ポジションをペダルで繋いで。 音が飛び出さずになめらかに繋げられるように練習します。 タイミングは入口と出口、頂点で時間を取って波を作って。 強弱は< >を音量調節しながら波を作ります。 右手はたっぷり歌って自由に。柔らかさを保ちましょう。 全体の響きを聴きながら夜の海辺の雰囲気に合う暗いトーン。 左右が2:8、3:7位の音量バランスも大切です。 強弱は2段目を+で。その後はまた元の音量に戻ります。 ソラソファミファソのソラソはテヌート気味に強調します。 オクターブの5小節目のテンポは少し進み、7小節で戻します。 最後の小節も< >で小さな波を作って。 オクターブのメロディーは深く鍵盤に沈みこむ感覚です。 小さな波の動きは長いフレーズ比べて海が荒れて聴こえます。 3段目2つ目の右の和音はアクセントを感じて大切に。 オクターブの旋律はレガートを感じながら深く。 このように始めの3段から夜の海辺雰囲気を掴めるといいです。 左右の音のバランス、右のルバート、タイミング、強弱など考えて夜の海辺を表現してみましょう。

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