この記事は中世音楽の最後記事になります。 そして、イタリアのトレチェントを少しみてましょう。音楽史や美術史ではイタリアの14世紀を「トレチェント」と呼びます。前の記事にフランスの「アルス・ノーヴァ」をみましたね。このトレチェントはアルス・ノーヴァと同じ時期になります。トレチェントのは中世の一番最後、ルネサンスの前の時代です。 美術では代表な画家のはジョット(ディ・ボンドーネ)Giottoです。 彼は美術のルネサンスをスタートした画家です。トレチェントの音楽を理解するためにジョットの絵を少し見てみましょう。上の大きな長い絵を見ましょう(写真1)。中世の絵を見ると聖人の存在はとても遠いです。人間ではないように見えます。しかし、ジョットの絵を見ると(写真2と3)、聖人は前より人間らしく描かれています。聖人をもっと近くに感じます。絵の背景も、もっとリアルにみえます。天国にいるよう場所ではなく、聖人が地球の自然の中にいるようです。着ている服や表情も前よりもっと自然に描かれています。 トレチェントの文学も有名です。 ダンテの神曲やペトラルカの抒情詩のは今でもよく読まれています。ダンテは人間と宗教の関係について語って、ペトラルカは愛のことを語っています。ロマン派の作曲家リストもこのふたりの作家からインスピレーションを受けて音楽を作りましした。 トレチェントの音楽 トレチェントの音楽を見ますと世俗音楽の方がとても多いです。曲の歌詞は愛、自然、社会や政治について語っています。 3種類の歌曲がとても多いです。 バラタ(Balata):フランスのvirelai と同じです。3声の曲が多い。形式はABBAAです。 カチャ(Caccia):意味のは狩りです。狩りを表現する曲です。明るくて、狩りの音を表現しています(犬が吠えている音など)、シンコペーションやカノンも多いです。 マドリガル(Madrigal):14世紀に北イタリアに生まれた世俗音楽です。曲は2声か3声、いろんなトピックについた歌っています。 フランチェスコ・ランディーニ (1325 年-1397年) Francesco Landini ランディーニ はトレチェントの代表作曲家です。目が見えない作曲家でしたが、150作品も残しています。フィレンツェのサン・ロレンツォ聖堂のオルガン奏者でした。彼のスタイルを見ると、アルス・ノーヴァの影響も受けていましたが、彼はイタリア独自のスタイルを作りました。 イタリアのスタイルの特徴のは言葉を表現することの重要性。 さて、最後にイタリアのトレチェントの音楽を聴きましょう! 作曲家ランディーニ とロレンツォ・ダ・フィレンツェ(?-1373年)の曲を聴きましょう。 ★ランディーニのバラタ :春は来たりぬ<Ecco la primavera> ここで3つの違った演奏を聴きましょう: ★フィレンツェ カチャ : A poste messe とても楽しい曲です!狩りや動物の音 ★ランディーニ - マドリガルMadrigal : Musica Son Già Furon Ciascun Vuol 0:00 マドリガル - フィレンツェ 1:08 マドリガル - フィレンツェ 2:53 カチャ - フィレンツェ 4:04 カチャ - フィレンツェ 5:40 バラタ - ランディーニ 8:53 バラタ - ランディーニ